ムーミンママの怪
昨年、何かのはずみにアラビアムーミンママのミニフィギュアを2つ手に入れたことから
「怪」ははじまった。
その後、オークションや色々な北欧雑貨バイヤーの方のブログ、お店で販売されているミニフィギュアをずっと観察していたのだけどそのどれも私の疑問に答えるものではありませんでした。
まずは、画像を見てください。
何が「怪」なのかおわかりですよね?
「どっちかはニセモノ?」と疑問を抱かざるを得ないほどの違いがこのふたつのフィギュアにはありました。
共通項はどちらもムーミンママであるということ(当たり前だ)と、ポーズくらいで
後は何から何まで全然違う。
まぁ、ニセモノだとしたら当然「左」のママなのでしょうけど…
その根拠は、この顔。
ペンで描きました?
しかも失敗しました?って言いたくなりそうなこの線。
目も眉も、二重線になってます。
書道なんかだとタブーなんですがフィンランドではオッケーなのでしょうか。
耳の穴の深さも、目のまわりのくぼみの造詣の細かさも左のほうはおおらかというか、大雑把というか…
フィギュアオタクの旦那に見せたら
「何これ、パッチもん?」とあっさりと言われてしまいそうです。(怖くて見せてない)
ちなみに、ママは大きいフィギュアも持っているのですが
大きいフィギュアの顔は右のママの顔です。
体型もまるで違います。
左はどっしり、右は左に比べるとスリム。
左はしっぽさえありません。
エプロンの赤いストライプもビビッドで大柄。
ありとあらゆる意味で左のほうが大雑把でインパクトがあるのです。
エプロンの結び目も全然違うし。
そして、画像ではわかりにくいかもしれませんが質感も全然違うんです。
左はつやつや、右はマット。
セラーに念のため確認したところ、間違いなくアラビア社製の本物だということ。ハンドメイドなので差があるのだろうと。
となるとおそらく左のママはB級品、もしくはエラー品をとりあえず着色してアウトレットなどで売っちゃいました、って品なのだろうなぁと推測されます。
ミニフィギュアはいくつもいらないので1人里子に出そうとずっと思っていたのですが、
以上の推論の結果、
手放すなら当然左のママ、ということになるのでしょうが。
がっ!!!
愛を感じるのもまた、ちょっとできの悪い左のママなんです。
このどっしりとした体型。このビビッドなエプロン。このいいかげんでゆるーい表情。
なんともいえない魅力があります。
じゃあ右を手放すか、と言うと「こっちが正規品なんだろうなぁ」と思うとそれもできず。
その結果ずるずると、窓際に二人のママを飾ったままになって早半年な我が家です…
コレクター心理って本当にやっかいですね。