郵便書簡

フィンランドポスト・ムーミンの郵便書簡です。
エアメールと書けば航空書簡(エアログラム)としても使えるのでしょうけど。

三つ折りにした紙を糊付けして、封筒のようにして送るもので、
内側に便箋のように字や絵を書いて使います。
葉書の4倍以上のスペースがあります。
この面の一番下の白い部分も、内側に折り込まれるのでメッセージが書き込めます。

宛名面。
リースとムーミンのカラフルなイラストと、切手部分はパパのイラスト。
かわいいです〜

差出名面にはおじょうさんとスニフが雲に乗っているイラスト。

外側(?)もかわいいのですが、堪えられないのが内側のすばらしさ。
日本で発売されている通常の書簡の内側は無地で、罫線すらありませんが
こちらのムーミンバージョンには…

淡いグリーンの原画イラストが!
上部の森の部分は、『ムーミン谷の十一月』の「ホムサは、お話を作るのが大好き」より。

ホムサが下のすみっこにぽつんと。
同じく『十一月』の「電気を食べる、ちびちび虫」より。

もう一種類は『ムーミン谷の冬』がモチーフになっているのかな。

おしゃまさん&ムーミンと、切手部分はサロメちゃん。

差出人面はスナフキン
水彩の淡い色あいがすごく素敵。

そして内側を見てください!
はかない感じの淡いブルーのリース柄なんです。
先日足を運んだ『ムーミン展』で、トーベ・ヤンソンが出した谷口さんへのお礼状(のコピー)が展示されていて、
「こんな便箋があったらいいのになぁ」と思ったのですが
実在したんですね!
もしかして、お礼状はこの書簡で出されたものだったのでしょうか?
それとも別アイテムで便箋もあったのかな?
あったのだとしたら、復刻して欲しいアイテムナンバーワンかもしれません。

もうすっごくいいでしょう?
これで手紙書きた〜〜〜〜い!


20年ほど前、航空書簡には本当に、本当にお世話になりました。
毎日のように航空書簡で手紙を書いていました。
だいたい1日4通くらい、2時間くらいかけて、小さい文字でぎっちり、糊付けしたところが見えなくなるくらい文字で埋め尽くして、書いていました。
我が家のポストには同じように、海外からの手紙が毎日数通届いていました。同居していた父が「毎日毎日よくもまぁこんなに」と呆れていたくらい。


金銭的余裕がない学生が、海外の友達と毎日繋がっているための便利な道具、
それがこういう封筒と便箋が一体化した航空書簡でした。今ならメールでちゃちゃっとやっちゃうんでしょうけど。
とにかくたくさん書けて、値段が安かったし(世界中どこに出しても同じ料金だったと思う)、これさえ自宅にストックしておけば封筒や便箋や切手をいちいち買いに行かずとも、糊付けしてそのままポストに入れられる手軽さもよかった。

本当にお世話になりました。
懐かしくて色々思い出しちゃいました。