かっこいいスナフキン

私はムーミンのこと好きだけど、ムーミンのことを何も知らないのです。
たいてい好きになったものは、知りたいと思い、あれこれ文献を読んだりやネットでの検索をしたりして
気がついたらかなり詳しい人、になっていることが多いのですが
ことムーミンに関しては、何も知りたいと思わなかったのです。
絵本も3冊持っているだけで、それも絵を見て楽しんでいるだけです。
コミックも買ってみましたが、読んでいません。
物語の書籍にいたっては買ったこともないのです。
ムーミン谷で繰り広げられる物語の解説書が出ているくらいですから、
本を紐解けば、すばらしい世界が待ちうけていることはわかっているのに手が伸びない。
ただ、そこにあればいい。
私にとってムーミンと、ムーミンを取り巻く世界はそういう存在なのでした。

ところが、息子が3歳になったばかりの頃だったでしょうか。

彼がだしぬけに言ったのです。

スナフキンが好き。」と。

我が家ではムーミンの本がありませんでしたから、読んでやったことも当然ありません。
ビデオも見せたことがありません。
察するに、保育園で昔のアニメのビデオでも観ちゃったんでしょうが…

きっぱりと「スナフキンが好きやねん」と言い放つ息子に面食らった私は「何故?」とききました。

すると同じようにきっぱりと
「かっこいいから。」と。

思わず傍にいた旦那に問いかけました。

スナフキンてかっこいいの?」

旦那、即答でした。

スナフキンはかっこいいよ」

…そうなのかぁ…(爆)
スナフキンてかっこいいのかぁ…

その日から、私にとってもスナフキンはかっこいい人になりました。
スナフキンのマグは、息子専用になりました。
暖かいミルクティーを飲む時は彼はいつもこのスナフキンムーミンのマグを使っていました。

何年か前に新しいシリーズが発売されて、その中にスナフキン単体のマグがあったので
嬉々としてクリスマスプレゼントとしてそのマグを息子に贈り、この緑のマグは引っ込めちゃいました。
私って悪いヤツ…(笑)

スナフキンがどのようにかっこいい人、なのかはまだ分かりませんが
老後までにはぜひ、ムーミンの物語を読んで
「ああ、だからかっこいいんだ」とわかるようになっていたいと思っています。