ピクニックにジュース

私がムーミンシリーズ原作本をようやっとのことで紐解いて、読み進めている中で
「あれっ?」と思ったことがあった。

これは後から、本を読む順番を間違えていたから疑問に思ったのだとわかるのだけど。

ジュースのことです。

タイトルに騙されて(?)一番はじめに読んだ『たのしいムーミン一家』で、
ピクニックに行ったムーミン一家。
ママがきいちごのジュースを忘れちゃうんですね。
瓶入りのジュースを。

その時、ジュース以外の、おそろしくたくさんある荷物のことはさておき
ピクニックに瓶入りのジュースを持っていくなんて、それも人数分なんて
重そうでたいへんだなぁ…と
一瞬、ちらっと、そう感じたんです。
他にいろいろ考えること、思うこともあったことですし、物語に夢中になっていたので
その一瞬の疑問はすぐに忘れてしまいましたけど。

でも、IKEA帰りのお友達からいただいた、リンゴンベリーのジュースを一口飲んでみて
いきなりその一瞬の疑問を思い出して、そしてその瞬間にその疑問は解決していました。

そのリンゴンベリーのジュースは、濃縮、しかも6倍濃縮タイプだったのです!
ボトルの裏書きを読みもしないでいきなり瓶からごくごくやっちゃった私の口の中はもう大変、
コケモモの濃厚な液がからみついてえらいことになってましたが、
いっぽう頭の中では
「ママがピクニックに持って行ってるジュースはきっと濃縮タイプだったんだ!」と
すごく納得していたのでした!(笑)

きっと、現地で水を調達して薄めて飲むんじゃないかしら。
でもやっぱりムーミンママのことだから、重いとかそういうことはあんまり関係ないのかしら。

とママへの思いを馳せながら
ちゃんと6倍に薄めたコケモモジュースをいただきました。

2册目に読んだ(本来こちらが1冊目)『ムーミン谷の彗星』でもジュースの出てきた箇所があったよなと読み返すと、ありました、ありました。
ムーミンとスニフがひみつの道に出かけるシーンです。

いきなりお弁当を持ってでかけるというムーミンとスニフに、
ママはお弁当を用意してくれるのですがその中に、ジュースのことが書かれていたのでした。

「(中略)…いつでものめるように、ちゃんとまぜあわせて、たなの上にのせてあるジュースを一びん、もってきてくれました。」

やっぱり濃縮ジュースだったっ!!!(嬉)

ムーミンたちは子供だから、二人ぶんのジュースを瓶につめて、すぐに飲めるようにして持たせたんだな。
でも、大勢でのピクニックの時はどうしてたんだろう?
やっぱり濃縮されたまま持っていったんじゃないかな?
それともやっぱりママは重さなんか気にしないのかな?

…謎は解けたように思えても、
また謎が謎を呼んでしまったジュースのお話でした。